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2022.12.19

医学部予備校による順天堂大学の入試分析-化学編

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全員合格を可能にしたプロ講師が見た、順天堂大学医学部の入試問題分析(化学編)

出題形式

試験時間は理科2科目で120 分。問題は〔1〕と〔2〕に大きく分けられ,〔1〕はマークシード方式、〔2〕は記述式で出題されている。〔2〕では、字数制限つきの論述問題が毎年出題されている。(22年40文字以内、21年50文字以内、22年60文字以内の指定)また、グラフを描く問題も21年に出題された。(なんと、グラフの読み取りと、実際に2つのグラフを書く設問が一問のなかに入っている)

出題内容

出題範囲は「化学基礎・化学」となっている。〔1〕は小問集合で、理論化学を中心に一部無機化学も含めて出題されている。有機分野も理論と絡めたものが多い。〔1〕は、第1問~第3問で構成され、それぞれが6題ほどの小問を含んでいる。〔2〕は理論分野の出題比率が高く、有機分野では構造決定の問題がよく出題される

 

出題の特徴と対策

時間に対して、問題の分量がかなり多く、手早く解かなくてはいけない。合格点を超えるには、スピードが大きなカギを握り、問題の解く順序を決めることがポイントになる。

特に、〔1〕の後半。理論化学を中心に一部無機化学も含め、さまざまな分野から出題されている。基本事項がしっかり押さえられていれば解ける問題もあれば、内容を読み込んで理解したうえで、思考力を必要とする難問もある。

どの問題も、取りかかりやすいような感じがする。それが、基本問題か、難問のどちらなのか、見た目には判断しにくい。落ち着いて状況を整理しなくてならない。

量が多いので各々の問題へ、どのぐらいの時間を割くのか、時間配分が重要になるのである。たとえば、反応式と量的関係についての設問も、計算をしている過程で、無機の知識と関連させなければならないとわかることがある。解いていくと、問題の設定が複雑であり、内容を把握するのに時間がかかる、計算に時間がかかるということが見えてくる問題もある。途中でわかるから厄介といえる。

こうした問題群から、解きやすい問題、優先させたほうがよい問題を、「解きながら順序を決めていく」必要がある。

さらに、難問と分かった場合には「どこで止めて、次の問題に移るか」を判断する、見極めをつける必要がある。

過去問はしっかりとやり、練習しておきたい。いずれにしても慣れることである。

有機分野では、構造式を決定する方法,性質や反応で異性体のなかから化合物を見極める問題、タンパク質やペプチドなどの高分子が目立っている。

〔2〕についは、オゾン分解を使った油脂の構造決定の問題、グラフを書かせる問題、芳香族化合物分離の実験操作から始まって、分配係数を用いた抽出量の計算に至る問題等々、工夫された問題といえる。

〔1〕よりもむしろ〔2〕のほうが解きやすい年度もあるので、最初に全体を見回したうえで解く順序を〔2〕を先にすると判断してもよい。

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