全員合格を可能にしたプロ講師が見た、順天堂大学医学部の入試分析（英語編）

出題形式について

例年通り、読解問題４題、自由英作文１題の合計５題の出題です。読解問題のうちの１題はインタビュー形式の会話文が出題されることが多いです。インタビュー形式の会話文は1000字を超えることもあります。そのほかの読解問題は800字前後の長文があり、自由英作文は200字～250字の解答を要するものとなっており、かなりの英語力を要求されている印象があります。

問題分析について

 2022年度

［Ⅰ］インタビュー形式の会話文：主題は科学的な内容(選択式)

問１　同意語句選択(5題)：問われている語句の前後関係(文脈から)判断する難しい単語や熟語を含む　問題と必修単･熟語の問題からなる：（レベル）標準

問２　内容一致(３題)：インタビューの流れを正確に追い、該当箇所を見つける：（レベル）標準

問３　空所補充(２題)：文脈から判断する：（レベル）標準

［Ⅱ］読解問題：「蜂蜜とアレルギー」（選択式）

問１　同意語選択(５題)：問われている語の前後関係から判断する問題と必修単語からなる問題からなる：(レベル)標準

問２　内容一致(４題)：該当箇所を見つけるのに時間がかかる問題もある：(レベル)やや難

問３　空所的文補充(１題)：空所に補充する文に難単語がある：(レベル)難

［Ⅲ］読解問題：「クジラのがんのリスク回避と人間への適用」（選択式）

問１　同義語句選択(５題)：問われている語の前後関係から判断する問題と必修単語からなる問題からなる：(レベル)標準

問２　内容一致(５題)：該当箇所を見つけるのがやや容易：(レベル)標準

問３　空所的文補充(１題)：ヒントになる単語が選択肢に含まれている：(レベル)標準

［Ⅳ］読解問題：「子供時代の健康と成人期の健康」（選択式）

問１　同義語句選択(５題)：問われている語の前後関係から判断する問題と必修単語からなる問題からなる：(レベル)標準

問２　内容一致(５題)：選択肢がやや容易：(レベル)標準

［Ⅴ］自由英作文：「発明を阻止できるものは何か,またその理由は」（記述）

出題の但し書きにもあるように、エッセーが量と質の両方から、また書いた内容が設問に会っているかが問われる。また字数が200～250字くらいが目安で構成として序論＋本論＋結論が必要となる：難

対策について

１）インタビュー形式の会話文

会話文といっても、会話に独特の表現が出てくるわけではないので、通常の読解と同じと考えてよいでしょう。話題は医学に特化しているわけではないので科学的な話題の長文を速読するようこころがけましょう。

２）読解問題

主題が医学的なもの科学的なものに限られているので、順天堂大学(医学部)の過去問だけでなく他の私立大の医学部の”医学的な話題”にできるだけ触れるようにしましょう。また、一文ずつ訳しながら読む時間はありません。1000字位の私大の長文(選択肢問題のあるもの)で、速読即解の練習をしてください。

３）英作文

200字を超える自由英作文には、かなりの慣れが必要です。自由英作文の参考書によるか、先生に教しえていただくかして、文の組み立て方を覚えてください。できるだけ多くの問題に触れられるよう国公立大の自由英作文の問題で練習するのも良いでしょう。

受験にあたって

例年、1000字に近いインタビュー形式の会話（読解）問題１題、800字前後の読解問題３題が出題されています。速読即解を心がけ、問題が出てくる順に語句問題を解き、内容一致も問題文を先に読み、該当箇所が出てくる度に答えるようにしましょう。自由英作文は200字～250字を目標にすると、時間的には20分～25分かかります。先に英作文から解答するほうが良いでしょう。